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『生理中の強い下腹部痛や腰痛は子宮内膜症のため。それが不妊の原因でした』
◎プロフィール
23歳で結婚。22歳ころから、生理痛に悩まされ、年々ひどくなっていった。
26歳で生理のたびに起こる強い下腹部痛と腰痛に耐えきれず、子供ができないのも、
この生理痛が関係しているのではないかと思い、産婦人科を受診する。
最初に訪れた産婦人科は出産中心で、ていねいに話を聞いてもらえず、鎮痛剤だけを渡される。
そこで婦人科だけの病院を受診することにした。
◎チェック!
受診のきっかけ⇒ひどくなっていく生理痛に悩み、このままでは妊娠できないと産婦人科へ。
初診⇒出産中心で不妊の話はあまり聞いてもらえない。
転院⇒婦人科だけの病院へ。子宮内膜症が疑われる。
検査⇒腫瘍マーカーとMRIで子宮内膜症と診断。
入院⇒さらに内膜症の状態を詳しく知るために、腹腔鏡検査を行う。そこで内膜症の悪い部分も取り除く。
妊娠⇒手術後、生理が軽くなり生理痛も激減。その後、約3ヶ月で妊娠する。
『転院先の病院で子宮内膜症とわかって』
【初診】
「初めて受診した産婦人科がお産中心の病院で、妊婦でない私はぞんざいに扱われました。
もちろんひどい生理痛の原因さえわからず、鎮痛剤を渡されただけでした。」
【転院】
そこで、友子さんは、婦人科だけの病院を探し受診することに。問診のあと、内診による検査で、
友子さんは思わず声を上げてしまった。
「びっくりするほど痛かったんです。子宮の後ろ側(背中側)に変な痛みがありました。
そのあと行った超音波でも違和感がありました。」
医師は「生理痛の状態といい、今、内診と超音波で見た結果を考えると、どうも
子宮内膜症⇒本来、子宮の中にある子宮内膜という組織が何らかの原因で、他の場所へも移動して、
その場所で増殖する病気。子宮内膜症が発症する場所はさまざまで、腹膜の上、卵巣内、卵管、
まれに腸管上でも発症する。子宮内膜はホルモンの働きで剥離し、月経として出血するが、ほかの
場所に発症した内膜からも同様に出血し、痛みの原因になる。
が疑われますね。内診で子宮の後ろのほうが痛いというのも、ブルーベリーのような青紫色の色素沈着
が見られるところも疑わしいです。」と話した。
ただし、子宮内膜症で起こる
チョコレート嚢腫(のうしゅ)⇒子宮内膜が卵巣内にできると、たまった血液が大きな固まりとなり、
嚢腫をつくることがある。黒ずんだチョコレート色をしているところから、こう呼ばれている。
や
卵巣嚢腫⇒卵巣にできるできものの総称。卵巣嚢腫によって、不妊症になるのは、
①卵巣嚢腫で卵巣が引き伸ばされたことによって、卵管采の卵子をキャッチする能力が低下したり、
卵管の輸送能力が低下するため、
②排卵する場所が卵管采から遠ざかり、排卵した卵子が卵管采にキャッチされないため、
③茎捻転(けいねんてん)や炎症によって、卵管や卵巣周辺が癒着するため。
や
子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)⇒子宮内膜症が、子宮の筋層部分にできると子宮腺筋症と呼ばれる。
子宮筋腫との区別がむずかしいこともあるが、子宮腺筋症は月経痛が強いのが特徴。
はないとのこと。友子さんはすぐに、血液検査でCA125という
腫瘍(しゅよう)マーカー⇒がんの早期発見に使用する物質で、子宮内膜症でも高くなることがある。
での値が高いかどうかを見ることと、
MRI⇒磁気共鳴診断装置。X線のかわりに強い磁気を用いて体内を写し出す装置。X線では骨が写って
しまい、骨で囲まれた部分の組織は写し出せないが、磁気は骨を透過するので、骨に囲まれた組織も写し出すことが可能。
の予約をすることになった。
【検査】
MRIでの画像診断と腫瘍マーカーの値から、子宮内膜症と診断される。
子宮内膜症は、本来子宮の中にある組織が何らかの原因でほかの場所へも移動してしまい、そこで増殖する病気。
子宮内膜症が発症する場所はさまざまで、腹膜の上、卵巣内、卵管、まれに腸管の上にも発症するという。
「通常、子宮内膜は厚くなると、剥がれて生理として出血します。ところが、ほかの場所にできた内膜からも、
同じように出血するため、痛むのだそうです。生理がある限り進行する病気なので、それを止めるのがいちばんの治療法だと言われました。
当然のことですが、止めている間は妊娠できなくなります。また、妊娠が遠のいた気がして、落ち込みました。」
子宮内膜症は不妊の大きな原因となる。
出血によって腹腔内の臓器が癒着すると、卵管や卵巣の機能を阻害することも多い。
また、このまま放っておいてひどくなると、卵巣に
チョコレート嚢腫⇒子宮内膜症の程度はⅠ~Ⅳ期に分けられ、このうちⅣ期はもっとも進行した状態。
チョコレート嚢腫があるのはこのⅣ期にあたる。この場合の治療は開腹手術をして嚢腫を取り除く。
ができて排卵できない状態にまでなるという。友子さんは幸い、チョコレート嚢腫ができるまでには進行していなかった。