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『2度の子宮外妊娠の末、卵管の通過障害を手術で治療』
【再び】
ところが、その1年後、今度は左の卵管にまた子宮外妊娠。
「私の場合、卵管が細いらしく、左の卵管もうまく通ってなかったようです。
左の卵管まで取り除くわけにはいかないので、妊娠部分だけを切除してつなぐ手術をしたんです。」
このときは不妊治療を専門に行っている病院にかかった。
正枝さんが行った手術は卵管形成術(マイクロサージェリー)といわれるもの。
卵管の詰まっている部分を切り取り、残っている卵管どうしをつないだり、
卵管の出口を開くなどして卵管を良好な状態にする手術である。
卵管形成術を行っても卵管が再び詰まったり、子宮外妊娠を起こすこともありうる。
また、せっかく手術をしても時間がたってしまうと、再び卵管が癒着することもあるため、
半年以内の妊娠をすすめられた。
「もうすぐ33歳。年齢的にも体外受精をとすすめられたのですが、そこまでは考えられませんでした。
確かにまた子宮外妊娠をするのは怖かったです。
せっかく妊娠できても2度もおなかを切って妊娠部分を取り除いたのですから。
おなかに残った傷と同様、心にも傷は残りました。」
【手術】
そんなとき、正枝さんに医師から朗報がもたらされた。
卵管閉塞(らんかんへいそく)⇒卵管が詰まった状態。
に対する新しい治療法、
卵管鏡下卵管形成術⇒卵管閉塞症に対する最新の治療法。
卵管の通過障害を治療できるのはもちろん、卵管の機能の診断にも役立つ。
膣から子宮内に卵管鏡を組み込んだカテーテルという弾力性のある管を入れ、
卵管鏡で卵管の入り口を見つけ、卵管の中に挿入していく。
途中、閉塞や狭窄(きょうさく)があれば、カテーテルで広げながら進む方法。
を行えるようになったというのだ。
この手術は卵管の通過障害を治療できるのはもちろん、卵管がきちんと通っているかを正しく確認するのにも役立つ。
「すぐにお願いすることにしました。子宮外妊娠をしておなかを切る不安がなくなるのなら・・・。
この子宮鏡下卵管形成術で卵管が通れば、安心して妊娠できます。
今度こそ正常に妊娠できるかもしれないのです。」
入院をしての手術。卵管の通過が確認でき、約5日間で無事退院。
正枝さんは卵管さえ通っていれば今まで同様、自然妊娠の希望も大きい。
「この手術のおかげで、時間のかかる不妊治療に通わずにすむため、仕事も精一杯できました。
余計なストレスもなく、妊娠のチャンスをもてたことがよかったんだと思います。」
5ヵ月後、正枝さんは無事、妊娠し、経過も順調である。