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『左右にリンゴ大の卵巣嚢腫が・・・。手術後、生理がきて強く妊娠を願いました』
◎プロフィール
大学卒業後、家電メーカーに就職。
就職して4年目の26歳で結婚。
結婚後も仕事を続ける。
結婚5年目、31歳で不妊症の検査を思い立ち、産婦人科へ。
生理は初潮のときからずっと順調で、生理痛もほとんどなかった。
大きな病気もしたことがない。
◎チェック
検査⇒結婚5年目、31歳で左右にリンゴ大の卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)が見つかる。
診断⇒良性かどうかは開腹手術をしてみないと正確にはわからないと言われる。
手術⇒良性の卵巣嚢腫と判明。嚢腫だけを摘出し、両方の卵巣とも温存できた。
治療⇒2ヶ月半後、生理がきて妊娠のチャンスをもつ。
排卵誘発剤を使わず、自然なタイミング療法で妊娠。
『リンゴ大の卵巣嚢腫が左右両方に見つかって』
【検査】
結婚5年目になっても子供ができないことから、涼子さんが31歳になったとき、
産婦人科での検査を思い立つ。
「検査をすると、左右の卵巣にひとつずつ、リンゴ大の腫瘍が見つかりました。
左右両方にそんな大きな腫瘍があったのに、自覚症状はありませんでした。
あとから考えてみると疲れやすかったことと、ダイエットで3kgやせたのに、
おなかだけはポッコリ出て⇒卵巣嚢腫が大きくなると、おなかが大きくなったり、
張った感じがするなどの症状が起こることもあるが、初期では、自覚症状のない場合がほとんど。
張った感じがあったことくらいです。」
涼子さんは、
生理は順調で生理痛もほとんどなく⇒卵巣嚢腫が大きくなった状態でも月経は順調
で、月経痛もないことはめずらしくない。
赤ちゃんができない原因がこんなにすぐに見つかるとは思ってもいなかったという。
「先生は私のおなかを触診しながら、『これは子宮か卵巣に何かあるね。すぐに超音波と
MRI⇒磁気共鳴映像法(じききょうめいえいぞうほう)。
CTは、X線を使って、照射した人体の断面を、コンピュータ画像を使って表示する装置だが、
X線の代わりに磁気を使って画像を得る方法がMRI。
を撮りましょう』と言われました。」
この検査で、両方の卵巣にリンゴ大の腫瘍がひとつずつ発見される。
卵巣嚢腫だった。
【診断】
卵巣嚢腫は卵巣にできた腫瘍で、悪性か良性かを判断するには、開腹して腫瘍を摘出し、
病理検査⇒組織を摘出して、顕微鏡で調べる検査。
をしないと確定診断はできないと医師から説明を受ける。
さらに涼子さんは医師から、腫瘍が
茎捻転(けいねんてん)⇒卵巣が普通の大きさのときはねじれることはないが、
卵巣嚢腫ができて大きくなってしまうと、卵巣が腹膜に付着している部分(卵巣の茎)がねじれて、
その部分の血管が圧迫され、卵巣が壊死(えし)してしまうこともある。
このような状態を茎捻転という。
ごく初期ならば、ねじれを治して、卵巣嚢腫だけを取り除くことも可能だが、ねじれがひどく、
時間がたっている場合は、卵巣や卵管が壊死を起こして、機能する可能性はないため、切除することになる。
を起こすこともあるので、手術はできるだけ早いほうがいいと言われた。
「先生から、手術をと言われたときにはショックでした。
悪性=がんってこと?⇒卵巣嚢腫は良性・卵巣腫瘍は悪性と考える人も
いるようだが、両者は区別して使われてはいない。発見された卵巣嚢腫が、開腹手術をし、
病理検査をした結果、悪性ということもありうる。
それに先生から『ごくわずかの確率ですが、開腹した様子によっては、腫瘍だけでなく卵巣も
取らなくてはならないことがあるかもしれません。』とも言われました。
私の場合、両方に卵巣嚢腫があるわけですから、手術後、麻酔から覚めたら卵巣がふたつとも
なくなっていた、なんてことがあるかもしれないと思いました。
赤ちゃんが欲しかったのにそれが望めない体になるかもしれないと・・・・・・・」
いったんは納得して病院を出たものの、帰り道、医師の説明を頭の中で反復しているうちに、
不安や疑問がどんどん大きくなっていった。
涼子さんは「検査結果どうだった?」という夫からの電話に「お願い早く帰ってきて・・・・・・・」
と涙声で訴えた。
「夫は婦人科の本を買ってきてくれたり、知り合いの奥さんに婦人科の手術をした人がいると
言っては、話を聞きに行ってくれたりしました。夫と一緒に調べていくうちに、卵巣嚢腫は良性の
腫瘍がほとんどで、怖い病気ではないこと。良性の卵巣嚢腫の場合、
卵巣を取る⇒手術中、卵巣嚢腫にがんの疑いがある場合は、
すぐに簡易病理検査(迅速診断)を行い、がんの可能性があれば、腫瘍がある側の卵巣を摘出して
しまうこともある。これはがん細胞が散らばってしまうのを防ぐため。
手術中、卵巣嚢腫にがんの疑いがなければ、嚢腫だけを摘出する。
ことはほとんどないことも確認でき、冷静になれば、先生は万が一のことをおっしゃったんだと納得できました。」
良性かどうかの最終判断は、開腹手術後の病理検査でなければわからないが、
今は検査でほぼ判断はつくのだということも知った。